「原価法・取引事例比較法は気持ちよく進んだのに、収益還元法に入った途端に心が折れた…」という受験生は多いです。
数式が一気に増え、基準も長く、答練では高得点者と伸び悩む人がくっきり二極化する領域ですよね。
実は収益還元法は、直接還元法の基本式を覚えて全体像をざっくりつかむだけで、理解の難易度が一気に下がりますよ!
この記事でわかること
- 収益還元法の全体像(どんな方法があるか)
- 学ぶ順番とホスコルド式を無視していい理由
- 直接還元法の基本式と、基本式さえ覚えれば基準の5割が終わる理由
- 直接還元法とDCF法の共通点・相違点
- 実務では各論3章の収益費用項目が重要という補足
収益還元法の全体像をざっくり把握する
収益還元法は範囲が広いため、まず全体像をつかむことが重要です。
体系としては以下のように整理できます!
| 大分類 | 小分類 | 重要度 |
|---|---|---|
| 直接還元法 | 永久還元法(一般式) | ★★★(最重要) |
| 直接還元法 | インウッド式 | ★★(やや難易度高め) |
| 直接還元法 | ホスコルド式 | 無視でOK |
| DCF法 | — | ★★★(最重要) |
特に重要なのは①直接還元法(永久還元法の一般式)と②DCF法の2つです。
ホスコルド式は深入り不要で、試験でも手を広げる必要はありませんよ!
①直接還元法の基本式(永久還元法)→ ②DCF法 → ③インウッド式の順。インウッド式は難易度高めなので、①②が固まってから手を付けるのが効率的

収益還元法に入った途端、数式がいっぱい出てきてわからなくなっちゃいました



数式の数に圧倒されるよね!でも本当に重要な式はごく一部だから大丈夫



てか、収益還元法だけでスペース取りすぎ。範囲ひろいんじゃ〜



だからこそ全体像を先につかむのが大事!体系図を頭に入れると迷子にならないよ
直接還元法の基本式を覚えるだけで理解が5割進む
収益還元法は、全体像をざっくりつかんでから細部に入ると道に迷いません。
そのために最初にやるべきなのが、直接還元法の基本式を覚えることです!
収益価格 = 一期間の純収益 ÷ 還元利回り。たったこれだけ。基本式が簡単だと認識できたら、収益還元法の長い基準の理解は5割終わったようなもの
基本式を分解すると、構成要素は「純収益」と「還元利回り」の2つだけです。
ということは、基準に書かれている内容も突き詰めると、この2項目をひたすら説明しているだけなんですよ!
基準を「どこの説明か」で読み解く
基準を読むときは、「今読んでいる部分は基本式のどこの説明か」という視点を持ちましょう。
この視点があるだけで、長い基準の文章がぐっと単純化されます!
- 純収益とは何か、どうやって求めるのか
- 還元利回りとは何か、どうやって求めるのか
- 基準に書かれているのは、実はこの4つの説明だけ
整理するとこうなります。
| 論点 | 内容 |
|---|---|
| 収益還元法の種類 | 直接還元法とDCF法がある |
| 直接還元法の本質 | 純収益と還元利回りから収益価格を求める |
| 純収益の求め方 | 総収益 - 総費用で求める |
| 還元利回りの求め方 | 5つの方法で求める |
全体像が見えたら、あとは各構成要素の細かい説明を読み込んでいくだけです。
「今どこを勉強しているか」が常に見えている状態を作るのが、収益還元法攻略のコツですよ!



基本式だけ覚えたら5割終わりって、ホンマか〜?



ホンマだよ!基準の構造が見えるから、長い文章を読んでも迷子にならないんだよ



「今どこの話をしているか」を意識するだけで全然違いそうです



まさに!基準を読むときの地図になるよ
直接還元法とDCF法の共通点・相違点
直接還元法とDCF法は、典型論点として共通点と相違点を問われる組み合わせです。
両者を対比して整理しておきましょう!
共通点
共通点は、「いずれも収益性に着目し、将来期待される純収益の現在価値の総和を求める」点です。
「相違点は何か?」と問われたら、論文のお作法として共通点についても必ず書いておくのが合格者の型ですよ!
相違点
| 項目 | 直接還元法 | DCF法 |
|---|---|---|
| 純収益の登場回数 | 1回(単年度) | 想定保有期間の年数分 |
| 復帰価格 | なし | あり |
| 計算方法 | 還元利回りで割り算 | キャッシュフロー表で各期を現在価値化 |
| 説明性 | シンプル | 保有期間中の収益が見えるため優れる |
ポイントは、DCF法の方がキャッシュフロー表により保有期間中の収益が細かく見えるため説明性に優れるという点です。
ただし、純収益の変動予測や予測に係る不確実性は両方法とも純収益・利回りの査定に織り込まれるため、理論的には両者の答えは一致します。
つまり、価格を求める方法としての優劣はないんですよ!
鑑定理論の論文では、相違点の前に共通点を置くのが型。共通点なしにいきなり相違点を書くと、採点者に「論点の全体像を理解していない」と見られがち。論文のお作法として必ずセットで書く



相違点を問われたら共通点も書く、というのは知っておかないと損ですね



お作法だから絶対覚えておこう!逆に共通点だけ問われたときは相違点まで書く必要はないよ



理論的には答え一致って、そやったら直接還元法だけでええやん



優劣はなくても、DCF法は説明性が高いから投資家向けに重宝されるんだよ
補足:実務では各論3章の収益費用項目が重要
受験勉強には直結しませんが、実務的な補足を少しだけ。
純収益の求め方は総論7章で説明されていますが、実務では各論3章の純収益の求め方の方が重要です。
各論3章の項目は、純収益の性格(償却前後の区別、初年度純収益と標準化純収益の採用、還元利回りとの整合など)を押さえる重要論点を含んでいます。
実際、総論7章の総収益・総費用という概念は実務では化石状態で、プロの投資家はこの項目で純収益を把握していません。
鑑定業界もその目線の違いを受けて、各論3章で投資家と目線を合わせた収益費用項目を整備した経緯があるんですよ!
実務では各論3章型の収益費用項目でしか直接還元法を適用していない。唯一の例外は地価公示の土地残余法で、フォーマットが決まっているため総論7章型で対応している
試験では総論7章も出題されるため、勉強を省略することはできません。
ただし「理論(試験)と実務にはギャップがある」という事実を知っておくと、合格後の実務でスムーズに移行できますよ!
よくある質問
- ホスコルド式は本当に無視して大丈夫ですか?
受験対策としては無視してOKです。出題可能性が極めて低く、他の論点を固める方が得点効率が高いですよ
- 直接還元法の基本式を丸暗記するだけで論文が書けますか?
書けません。基本式は「理解の足場」であり、そこから純収益と還元利回りの中身(求め方・留意点)に展開する必要があります。ただし足場がないと基準が読めないので、まず基本式から入るのが鉄則ですよ
- DCF法と直接還元法、答練ではどちらが出やすいですか?
どちらも頻出です。共通点・相違点を問う複合問題もよく出るので、両方とも基本式レベルから押さえておくのが安全ですよ
まとめ



今日のポイントをおさらいしよう!
- 収益還元法は直接還元法とDCF法が重要。ホスコルド式は無視でOK
- 直接還元法の基本式(純収益 ÷ 還元利回り)を最初に覚える
- 基本式が覚えられれば、基準の理解は5割終わったようなもの
- 直接還元法とDCF法の「相違点」を問われたら共通点もセットで書く
- 理論的にはどちらも答えが一致するため、価格算定方法としての優劣はない
- 実務では各論3章の収益費用項目が主流。総論7章は受験対策として押さえる
収益還元法は範囲が広く、最初は心が折れそうになる領域です。
でも「基本式→分解→基準読み込み」の順で攻めれば、確実に攻略できるようになります。
勉強中は常に「自分は今なにを勉強しているのか」を意識しながら、一歩ずつ進んでいきましょう!








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