「論文試験の過去問を見ると、ホンマにこんな解答書けるようになるんか…と不安になる」という受験生は多いです。
そんな不安を解消してくれるのが答案構成という作業で、答案構成を経由して書く訓練を続ければ、少しずつ確実に書けるようになっていきます。
答練で6割取れるようになると勉強自体が楽しくなってくるので、まずは答案構成の意義から押さえていきましょう!
この記事でわかること
- 答案構成とは何か(3ステップの正体)
- 答案構成が必要な6つの理由
- 中級者向けの加点狙いと「1つ隣の論点」ルール
- ペンが動かないときの原因別・対処法
- 暗記段階で必要な「ラベル付け」の考え方
答案構成とは「答案の道筋」を作る作業
答案構成とは、ひとことで言えば答案の道筋を作り上げる作業です。
いきなり書き始めるのではなく、書く前に「何を・どの順番で書くか」を設計する工程、と考えてください。
具体的には次の3ステップで進めていきます!
この3ステップが答案構成です。
逆にいうと、答案構成をしないまま書き始めても論文を解く力は伸びません。
最初はめんどくさく感じますが、合格に直結する作業なのでしっかり取り組んでいきましょう!

アウトプットの訓練って、具体的に何をすればいいんですか?



まずは答案構成を書き出すところからだよ!いきなり文章から書き始めるのは絶対NG



答案構成ってそもそも必要なんか〜?ちょっとめんどいわ



必要だよ!次で6つの理由を一気に解説していくね
答案構成が必要な6つの理由
「なぜ答案構成が必要なのか」を具体的に見ていきます。
基本編4つ・中級者編2つ、合計6つの理由にまとめました。
すべてを同時にやる必要はなく、段階的にクリアしていけば大丈夫です!
①論点を抽出するため
答案構成の最大の目的は論点の発見です。
論点、すなわち「問われていること」がわからないと、何を解答として書けばいいかも当然わかりません。
「問われているのはコレ」「対応する解答はコレ」という当てはめ作業こそが、論文攻略の核になりますよ!
②解答の流れをキレイにするため
解答には流れがあります。
答案構成で解答骨子を作らずに思いつきで書き始めると、話があちこちに飛んで読みにくい答案になってしまいがちです。
| 良い流れ | 悪い流れ |
|---|---|
| 上位概念 → 定義 → 有効性… | 有効性 → 上位概念 → 定義… |
| 論理的で読みやすい | 話が繋がらず読みにくい |
| 点が乗りやすい | 点が乗ってこない |
流れが悪い答案は、内容が合っていても採点者が読み取りづらく、結果的に点数が伸びません。
書き出す前に流れを決めておくことが、そのまま得点力に直結していきますよ!
③論点漏れを防ぐため
答案構成をせずにいきなり書き始めると、かなりの確率で論点漏れ(書き忘れ)が発生します。
本来解けた論点、拾えた点だとすれば非常にもったいないです。
合否のボーダーラインには毎年何十人もの受験生がひしめいており、1点に泣く人もたくさんいるので、うっかりミスで点数を落とさないためにも答案構成は欠かせません!
④やり直しを防ぐため
論文はボールペン書きなので、大幅な修正ができません。
書き忘れに気付いて後から矢印でグイーっと引っ張って挿入する答案をたまに見かけますが、1つくらいなら大目に見てもらえるかもしれないとはいえ、2回・3回と続くと印象は確実に悪くなります。
大量の二重線は見栄えが悪く、採点者の印象を下げる。そもそも試験時間は限られているので、修正に使う時間そのものがもったいない
⑤加点事由を見つけるため(中級者以上)
論文試験では、問いに対する直撃の解答以外に補足的な解答で加点をもらえる場合があります。
これが書けるとライバルから一歩抜きんでて、合格にグッと近づきますよ!
例えば、総論1章の鑑定評価の責務の問題で各論3章の責務まで触れられれば加点が期待できますし、総論5章の問題で「基本的事項の確定は鑑定評価報告書の必要的記載事項である」ことに触れられれば加点のチャンスです。
ただし注意点として、加点狙いでも「1つ隣の論点」までに留めることを意識してください。
「1つ隣の論点」まではプラス、「隣の隣」まで踏み込むと逆に印象を下げる。総論5章の例なら「基本的事項は報告書に書かなければならない」はOK、「鑑定評価報告書とは〜」の定義まで展開するとNG
⑥答案のボリュームチェック(中級者以上)
勉強が進んで暗記量が増えてくると、加点事由まで書けるようになり、解答用紙2枚じゃ収まらなくなってきます。
何を書いて・何を書かないかを設計しておかないと、本丸の論点に割くスペースが足りなくなることも起こります。
答案構成の段階で「書きすぎていないか」を必ずチェックするクセを付けていきましょう!



6つって多ない?全部意識しながら書くん?



最初は①〜④だけでOK!⑤⑥は答練で6割超えてきてから意識するレベルだよ



加点事由の「1つ隣まで」という距離感、覚えておきます



これ意外とみんな踏み越えちゃうから、意識してるだけでも差がつくよ
ペンが動かないときの原因は3パターン
最初のうちは、いざ答案構成をしてみてもペンが全然動かないということが多々あります。
でも原因は意外とシンプルで、大きく3パターンしかありません。
原因を切り分けて、適切な対処法を選ぶところから始めましょう!
| 原因 | 状態 | 対処法 |
|---|---|---|
| ①理解不足 | 問いの意味すらわからない | すぐに解答例を見て理解を深める |
| ②暗記不足 | 最低限の暗記ができていない | インプットに戻って最低限を覚える |
| ③ラベル不足 | 覚えているのに出てこない | ラベル付きで暗記し直す |
①理解不足:悩まずに解答例を見る
問いの意味そのものがわからない状態で悩んでも、答えは出てきません。
悩む時間がもったいないので、すぐに解答例を見て鑑定理論の理解を深める方が早いです。
おおよそ理解できたら、同じ問題でもう一度答案構成をしてみる・類題を解いてみる、の2段階で定着を図りましょう!
②暗記不足:インプット3割・アウトプット7割が目安
純粋な暗記不足の場合は、最低限のインプットに戻る必要があります。
鑑定理論はインプット3割・アウトプット7割を目安に進めるのが王道ですが、最低限の暗記ができていないと、そもそもアウトプットの土俵に上がれません。
答案構成で手が止まる頻度が高いときは、インプットの優先度を一時的に上げるのが正解ですよ!
③ラベル不足:一番あるあるな現象
「暗記したはずなのに答案構成で出てこない」というのが、一番あるあるな現象です。
原因は大きく2つで、①覚えているものの意味を理解していない、②覚えているものにラベルが付いていない、のどちらかです。
棒暗記になっていたり、ラベルがないせいで頭の中で整理ができていない状態ですね。
インプットはアウトプットできてこそ意味があります。
暗記する段階で「何の知識なのか」を示すラベルを必ず付けるようにしてください。
「再調達原価の定義」「置換原価の定義」「再調達原価(建物)の求め方」「再調達原価(土地)の求め方」「再調達原価(建物及びその敷地)の求め方」——このように引き出しのタグを付けて整理する
ラベル付けは超重要なので絶対にやってください。
ここをサボるかどうかで、答案構成のスピードが全然変わってきますよ!



覚えているのに出てこないのが一番多いパターンなんですね



めちゃくちゃ多いよ!ラベルさえ付いていれば、引き出しから一発で取り出せるよ



棒暗記では足りんって、キツい話やな〜



でも逆に言うと、ラベル付けするだけで答案構成の精度が一段上がるから効果は大きいよ
よくある質問
- 答案構成にはどのくらい時間をかけるべきですか?
本試験では1題あたり10〜15分が目安です。練習段階では時間をかけて丁寧に組むことから始め、慣れてきたら徐々に短縮していくのが効果的ですよ
- 答案構成はメモ用紙に書くのが良いですか?問題用紙の余白ですか?
本試験では問題用紙の余白を使うのが一般的です。普段の練習から余白を使って組む習慣を付けておくと本番でも迷わないですよ
- 答案構成の書き方は決まったフォーマットがありますか?
厳密な決まりはなく、自分が見てすぐに書き始められる形式でOKです。論点名と簡単なキーワードを箇条書きで並べるスタイルが一般的ですよ
まとめ



今日のポイントをおさらいしよう!
- 答案構成とは「論点抽出→解を見つける→解答骨子を作る」の3ステップ
- 必要な理由は6つ。基本は論点抽出・流れ・論点漏れ・やり直し防止、中級者は加点狙いとボリューム調整
- 加点事由を狙うときは「1つ隣の論点」まで。隣の隣まで書くと逆効果
- ペンが動かない原因は3パターン(理解不足・暗記不足・ラベル不足)。切り分けて対処する
- 暗記は答案構成ができるように行う。特にラベル付けは絶対にサボらない
答案構成は、論文試験の合否を分けるキモです。
最初はペンが動かなくて当たり前なので、原因を切り分けて一つずつ潰していけば大丈夫。
「解答の道筋を作ってから書く」習慣さえ身につけば、論文はきっと書けるようになりますよ!










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